裏方目線の舞台観察ノート①|LED PARのフェードがカクつく理由

舞台観察

先日、知り合いから
「舞台があるのでよかったら」
と声をかけてもらい、観劇してきました。

会場は、収容人数100名ほどの大会議室のようなスペース。
いわゆる劇場ではなく、仮設で舞台を作っている形でした。

役者のクオリティも高く、
普通に芝居として楽しめました。

ただ、職業病というか、
どうしても裏方の機材面が気になってしまいます。


今回の照明構成(ざっくり)

今回の舞台照明はすべて仮設で、
おおよそ次のような構成でした。

  • フロント:LED PAR(上下)
  • シーリング:客席後方からPAR
  • スポット:客席後方から凸レンズライト
  • 転がし:客席前方からLED PAR
  • 舞台後方:凸レンズライト(サス的な位置)

細かい配置までは覚えていないのですが、
100人規模の空間としては、しっかり組まれていました。


気になったこと

今回、機材屋として一番気になったのが、
LED PARのフェードアウトです。

暗転に入るとき、

「スーッ…カクカク…消灯」

という感じで、
最後の部分が少し段階的に落ちて見えました。

小劇場や仮設照明では、
わりとよく見かける現象です。


LED PARで起きやすいフェード問題

ハロゲンのパーライトの場合、
フィラメントが冷えながら光量が落ちるため、
自然にフェードアウトしていきます。

一方、LEDの場合は

DMX値 → 明るさ

という変換で調光しています。

灯体によっては、
低輝度域で調光が荒くなり、
最後の数%で段階的に暗くなることがあります。

特に安価なLED PARだと、
8bit調光になっていることも多く、
フェードが滑らかに見えない場合があります。


改善する方法はある?

もし灯体側に設定がある場合、
まず確認したいのがディマーカーブです。

  • Linear
  • S-Curve
  • Tungsten

などの設定がある灯体なら、
TungstenやSカーブに変更することで、
フェードがかなり自然になります。

もしディマーカーブが無い灯体の場合でも、

  • フェード時間を長くする
  • 低輝度部分を別フェードにする

といった工夫で、
ある程度改善できる場合もあります。


まとめ

今回の舞台は、劇場設備ではなく
大会議室に仮設で作られた舞台でした。

限られた機材の中で、
フロント・スポット・転がしなどをしっかり構成していて、
技術的にも興味深い現場でした。

舞台を観るとき、
つい照明や音響の使い方に目が行ってしまいます。

今後も観劇した際に、
機材屋目線で気になったことを
少しずつ記録していこうと思います。

コメント

タイトルとURLをコピーしました