当日、「動画あります」と言われて、
現場が一瞬だけ止まりかける瞬間ってあります。
本来それが自分の担当じゃなくても、
その場にいる以上、止まった空気は全員の空気になる。
今回は、そんな状況で
「自分の仕事じゃない」で終わらせなかった話です。
今回の前提:自分は“PPT操作担当”ではない
最初の依頼は、別系統の映像操作役としての参加でした。
- PPTは別の方が操作する予定
- ただし、その方はイベント慣れしているタイプではない
- 自分はPPTに直接触る想定ではなかった
つまり、PPT再生の成否は
担当表で言えば自分の責任ではない。
でも、現場は担当表通りには動かない。
そういう「嫌な予感」だけは、最初からありました。
使う予定はなかったけど、SWだけ持っていった
PCはいつも持参しています。
今回はそれに加えて、スイッチャー(SW)だけを追加で持参しました。
本当はスイッチャー用のモニターもあると安心です。
ただ、モニターは嵩張る。今回は最小構成にしました。
目的は「完璧な構成」を持ち込むことではなく、
現場が崩れそうなときの逃げ道を作ることです。
当日「動画どうします?」が始まった
当日入りしてしばらくして、
「動画があるんですが、どう再生します?」という話が出ました。
流れとしては、こうなりがちです。
「PPTに貼り付けて再生します?」
もちろん、それでも通る現場はあります。
ただ、自分はここが怖い。
というのも以前、
自分が直接携わっていない別会合の場で、PPTに貼った動画を本番で再生しようとして
再生できずに5分ほどトラブルになった経験があります。
原因が何であれ、
本番中に「再生できない」が起きると、時間が消える。空気も消える。
自分が入っている現場なら、
そこだけは潰しておきたいと思いました。
PPTと動画を分離する:再生を“握る”
そこで、スイッチャーを出しました。
- PPTはそのままPPT担当の方に任せる
- 動画は別系統で、自分のPCから送出する
- 切り替えはスイッチャーで行う
これをやるだけで、
「動画があるかどうか」「動画が重いかどうか」「再生できるかどうか」みたいな不確定要素を
PPTから切り離せます。
本番直前まで動画が別データで来る現場だと、
PPTに貼ってしまうと、あとから
- 貼り直し
- リンク切れ
- 環境依存
みたいな“地味な事故”が起きやすい。
だから今回は、最初から分離で行く判断にしました。
急遽の動画送出:専用ソフトがないなら代用する
ただ、動画送出は急遽だったので、
いわゆる専用のポン出し環境が整っているPCではありませんでした。
そこで、手元にあったツールで代用しました。
PonCueです。
「ポン出しができる」ことよりも、今回欲しかったのは
“動画をPPTから独立させて、確実に出す”という構造でした。
現場では、完璧な道具が揃っていないことの方が多い。
でも、代用でも「止めない仕組み」は作れる。
音量のばらつきも吸収できた
もうひとつ助かったのが音です。
動画って、素材ごとに音量が違います。
この動画は少し大きめ、みたいな差が普通にある。
PPT内再生だと、この調整がやりづらい(もしくはその場で触りにくい)。
でも、動画を別送出にしたことで、状況に応じて音も制御できました。
今回の“当たり”は、動画が出せたことだけじゃなく、
地味に起きるズレをその場で吸収できたことだと思っています。
「自分の仕事じゃない」で終わらせない
今回の動画送出は、もともとの依頼内容には入っていません。
担当表で言えば、やらなくても成立はします。
でも、
- その場にいる
- リスクが見えている
- 防げる手段を持っている
この状態で「自分の仕事じゃない」と切るかどうか。
現場って、結局ここで信頼が積み上がる気がします。
担当外の事故は、誰が拾わなくても起きる。
拾えば、誰も気づかないまま終わる。
でも、止まらなかったことが、現場の一番の成果になる日もある。
個人的にはそう思います。


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