結論:SDIで横線ノイズや同期不安定が出る場合、3G-SDIのLevel A/Bが原因のことがあります。
特に、LEDプロセッサーや一部機器がLevel Bに対応していない場合、映像は出ていても不安定になることがあります。
以前から、
「SDIのLevel A/Bで映像表示が変わることがある」という話はなんとなく聞いていました。
ただ、実際に現場で遭遇するまでは、
そこまで意識したことはありませんでした。
今回、LED表示で横線ノイズが出る現象があり、
原因特定にかなり時間がかかりました。
この記事では、実際に起きた現象と、
SDIのLevel A/Bが原因だった話を現場目線でまとめます。
実際に起きた症状
今回起きたのは、
LED表示に横線ノイズのようなものが入る現象です。
しかも厄介だったのが、
- 出るときと出ないときがある
- 機器によって症状が違う
- 映像自体は表示される
という点でした。
完全に映らないわけではないため、
最初はケーブル不良やLED側の問題かと思っていました。
ただ、機器構成を変えると症状が変わるため、
単純な故障ではなさそうでした。
原因は3G-SDIのLevel A/Bだった
最終的に原因として疑われたのが、
3G-SDIのLevel A/Bです。
3G-SDIにはLevel AとLevel Bという違いがあり、
同じ1080p映像でも、信号の扱い方が異なります。
このLevelに機器側が対応していない場合、
- 横線ノイズ
- 同期不安定
- ちらつき
といった症状が出ることがあります。
今回も、映像自体は表示されていたため、
原因特定がかなり遅れました。
3G-SDIのLevel A/Bとは?
3G-SDIはSMPTE規格で定められた映像伝送規格で、
1本のケーブルで1080p映像を伝送できます。
Level AとLevel Bの違いは、
映像データを信号にどう乗せるか(マッピング方式)の違いです。
Level Aは、映像データをそのままの順番でシリアルデータに変換して送る方式です。
プログレッシブ映像をそのまま順番に伝送するシンプルな構造です。
Level Bは、もともとデュアルリンクHD-SDI(2本のHD-SDIケーブルを使う方式)を
1本の3G-SDIに収めることを目的に作られた方式です。
映像データを2つのストリームに分けて交互に並べて伝送します。
つまり、同じ1080p映像でも信号の並び方がLevel AとLevel Bで全く異なります。
受信側がLevel Bに対応していない場合、
信号の並びを正しく解釈できないため、
横線ノイズや同期不安定といった症状が起きます。
特に、LEDプロセッサーや一部の古い機器では、
Level Bへの対応が不完全なことがあります。
HDMIでは起きにくい
ちなみに、HDMIにはSDIのようなLevel A/Bの概念は基本的にありません。
そのため、同じ映像でも、
HDMIでは問題なく表示されることがあります。
逆に言うと、
SDI特有のトラブルとも言えます。
コンバーターによっては変更できない
厄介なのが、
コンバーターによってはLevel A/Bの設定項目が存在しないことです。
その場合、
- 送出側
- スイッチャー
- スケーラー
などでLevel Aへ変換してから、
LEDプロセッサーへ入力する必要があります。
そのため、
「コンバーターを替えたら直る」とは限らない点にも注意が必要です。
まとめ
SDIで横線ノイズや同期不安定が出る場合、
3G-SDIのLevel A/Bが原因になっていることがあります。
特に厄介なのが、
完全に映らないわけではなく、
「映っているけど不安定」という症状になることです。
LED表示やSDI運用で原因不明の表示不具合がある場合は、
ケーブルやLED本体だけでなく、
SDIのLevelも一度確認してみると良いと思います。

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